エンジニアとして働く場合の選択肢として、企業に雇用されて従業員として働くか、フリーランスとして働くかという2つがあります。両者を比較した場合に大きく違ってくるのが税金の扱いで、前者の場合には会社から支払われる給与や賞与は給与所得として扱われ、基本的にそれにかかる所得税や住民税については一定の例外を除き会社が源泉徴収して代わりに納めてくれる仕組みとなっています。一方、後者の場合には、働いて得られる報酬は事業所得として扱われ、源泉徴収といった制度もないことから、基本は自ら確定申告して税金を納めるのが基本です。
この確定申告において、仕事に関連して費やしたコストが幅広に経費算入できるのがフリーランスの場合のメリットで、出張にかかった交通費やホテル代はもちろんのこと、仕事の合間に取った食事代やスーツなどの仕事着に至るまで、かなりの費目を経費として計上することによって、節税効果を得ることができるようになっています。ただし、そのためには実際に支出があったことを示す必要があることから、領収書などの証跡は日頃から捨てずに取っておく習慣をつけておく必要があります。ちなみに領収書の保管方法など、フリーランスの経理作業のポイントは「フリーランスの経費事情」で紹介されているのでお勧めです。
なお、経費算入はいかなる場合であっても認められるという訳ではありません。あくまでも仕事に必要なコストを収入から控除できるというのが基本的な考え方ですので、プライベートで遊びに行った際に要した遊興費などを計上するようなことはできないという点に留意が必要です。